障がいのあるご家族の 「これから」に寄り添う
知的・精神障がいのあるご家族の将来を守るサポート事例

「私が倒れてしまったら、この子はどうやって生きていくのだろう?」
「自分がいなくなった後も、安全で穏やかな生活を送らせてあげたい」
知的障がいや精神障がいのあるお子様、あるいはご兄弟の生活を長年支えてきたご家族にとって、ご自身の「老い」や「万が一の事態」を想像したときの不安は計り知れません。
親御さんがお元気なうちは、日々の生活援助から金銭管理までご家族の力でカバーできても、親亡き後(親なきあと)にその役割を誰が引き継ぐのかは、非常に深刻な課題となります。

ご本人が地域社会で孤立することなく、悪徳商法などの被害から身を守り、その人らしい生活を長く続けていくためには、早い段階で第三者の専門家を交えたサポート体制を築いておくことが大切です。
この記事では、知的・精神障がいのある方ご本人と、そのご家族の「これから」に寄り添うために、私たちが実際に行っているサポート事例をご紹介します。
Q. 知的・精神障がいのある家族の将来が心配です。
A. 私たちは以下のようなサポートで、ご本人とご家族の「これから」を長期的に見守り続けます。

- 家庭裁判所への申立てサポート: 複雑な手続きのご相談窓口となり、必要に応じて弁護士や司法書士が書類作成を行います。
- 後見人等のお引き受け: 成年後見人・保佐人・補助人として就任し、途切れることのない長期的なサポートをお約束します。
- 財産管理と保護: 大切な預金通帳や証書を責任を持ってお預かりし、不要な高額契約などからご本人の財産を守ります。
- 生活環境の整備: ご本人の特性に合った施設(グループホーム等)探し、入所手続き、利用料の支払いなど必要な作業を支援します。
- 医療・福祉ネットワークとの連携: 介護スタッフ、ソーシャルワーカー、主治医と密に連絡をとり、ご本人の状況を常に把握・共有します。
- ご親族へのサポート: ご家族が成年後見人等に就任された場合の実務的なアドバイスや、お手伝いも行います。
【サポート事例1:知的障がいのある方のケース】
「親なき後」を見据えた、グループホーム入所と将来の備え
※本事例は複数の実例をベースに再構成したものであり、登場する氏名や年齢、地域などの設定は架空のものです。

モデルケース M美さんの場合(38歳・女性・父と二人暮らし)
M美さん(38歳)は、幼少期に知的障がいの診断を受けています。特別支援学校を卒業後、現在は就労継続支援B型の事業所に通って軽作業を行っています。
10年前に母親が他界してからは、父親のT造さん(71歳)が男手一つでM美さんの生活全般を支えてきました。M美さんは、決まった日課をこなすことは得意ですが、初めての場所に行ったり、複雑なお金の管理をしたりすることは一人では難しく、常にT造さんのサポートが必要な状態です。
しかし最近、T造さん自身が持病の悪化により体力の衰えを強く感じるようになり、「もし自分が急に入院したり、先に死んでしまったりしたら、M美は一人でどうやって生きていけばいいのか」と夜も眠れないほど悩むようになりました。
限界を感じたT造さんが市役所の障害福祉窓口へ相談に赴いたところ、職員から「親御さんが元気なうちに、成年後見制度を利用して将来の支援体制を作っておきましょう」とアドバイスを受け、法人として長期間のサポートが可能な『後見@JAPAN』を紹介されました。
後見@JAPANの対応

ご相談を受けた後見@JAPANの担当者「後見太郎」がご自宅を訪問し、T造さんと今後の生活設計についてじっくりと話し合いました。
その結果、T造さんご自身の将来の備えとして、万が一認知症になったり亡くなったりした時に備え、後見@JAPANと「任意後見契約」および「死後事務委任契約」を結ぶことになりました。
同時に、M美さんについては、将来の契約行為などに不安があるため「法定後見」の申し立てを行い、家庭裁判所から後見@JAPANがM美さんの「保佐人」として選任されました。
担当の太郎さんは、T造さんが元気な今のうちからM美さんとの信頼関係を築くため、定期的にご自宅を訪問しました。そして、T造さんからの「私が世話をできなくなる前に、M美には自立して安全な場所で暮らしてほしい」という強い希望を受け、M美さんに適した女性専用のグループホームを探し始めました。
初めは「お父さんと離れるのは嫌だ」と泣いていたM美さんでしたが、見学に行き、太郎さんやT造さんが優しく説得を続けるうちに、少しずつ興味を示すようになりました。太郎さんが保佐人として入所契約などの手続きを行い、M美さんは無事にグループホームへ引っ越すことになりました。
入所後しばらくは、週末だけ実家に帰るなどして段階的に新しい環境に慣れていきました。
その後

現在、M美さんはグループホームでの生活にすっかり馴染み、事業所への通所も休まず続けています。自分でお小遣いを管理して好きなお菓子を買うなど、できることも少しずつ増えてきました。

T造さん自身も、M美さんの自立した姿を見て肩の荷が下り、月に一度、実家に帰ってくるM美さんと一緒に食事をするのが何よりの楽しみになっています。「私が亡くなっても、太郎さんやホームの皆さんがM美を守ってくれる」と、長年の深い不安から解放され、心からの安心を取り戻すことができました。
【サポート事例2:精神障がいのある方のケース】
孤立を防ぎ、地域で安心して暮らし続けるための環境調整
※本事例は複数の実例をベースに再構成したものであり、登場する氏名や年齢、地域などの設定は架空のものです。

モデルケース Y介さんの場合(52歳・男性・一人暮らし)
Y介さん(52歳)は、30代の時に統合失調症を発症し、勤めていた会社を退職しました。その後は入退院を繰り返し、生涯未婚のまま、長年父親と実家で二人暮らしをしていました。
しかし2年前に父親が他界し、Y介さんは古い実家で一人きりになってしまいました。家事全般を父親に頼っていたY介さんは、一人暮らしになってからゴミ出しや掃除ができなくなり、自宅はまたたく間にゴミ屋敷のような状態になってしまいました。さらに、孤独感から通院や服薬を自己判断でやめてしまい、精神的に極めて不安定な状態に陥って、見かねた民生委員の通報により精神科病院へ医療保護入院することになりました。
病院の医療ソーシャルワーカーから「退院後、今の実家に戻って一人で生活を再建するのは困難です。財産管理と生活環境を整えるために成年後見制度を利用しましょう」と勧められ、Y介さん自身も「一人でお金の管理をするのは不安だ」と同意したため、『後見@JAPAN』にサポートを依頼することになりました。
後見@JAPANの対応

家庭裁判所の審判により、後見@JAPANがY介さんの「保佐人」に選任されました。担当となった「後見花子」は、病院で医師やソーシャルワーカー、そしてY介さんと何度も面談を重ねました。
Y介さんは、「あんなゴミだらけの家にはもう帰りたくない。でもずっと病院にいるのは嫌だ。新しいアパートでやり直したい」と希望しました。
そこで花子さんは、老朽化し維持管理が困難となっていた実家について、家庭裁判所へ「居住用不動産処分の許可申立て」を行い、正式な許可を得た上で売却手続きを完了させました。
その売却資金を元手に、病院への通院に便利なサポート体制の整ったアパートを賃貸し、Y介さんの新しい住居を確保しました。退院にあたっては、訪問看護やヘルパー、配食サービスなどの契約を花子さんが代行し、Y介さんが地域で孤立せずに生活できるネットワークを構築しました。
新しいアパートでの生活が始まって半年ほど経ったある日、Y介さんは訪問販売業者に押し切られ、数十万円もする高額な浄水器の設置契約を結んでしまいました。困り果てたY介さんから連絡を受けた花子さんは、すぐに業者へ連絡を取り、保佐人の権限として法的に「契約の取消し」を主張。無事に契約を白紙に戻し、Y介さんの財産を守ることができました。
その後

現在、Y介さんは訪問看護による服薬管理のおかげで精神的な症状も安定しており、ヘルパーの支援を受けながらアパートで穏やかに一人暮らしを続けています。
花子さんは、定期的にY介さんを訪問してお小遣いを渡すとともに、訪問看護ステーションやヘルパー事業所と密に連携を取り合っています。「何か困ったことがあれば、いつでも花子さんに電話できる」という安心感が、Y介さんの安定した生活の大きな支えとなっています。







